Photo & mini diary

シリア/Syria  1SP(Syrian Pound≒2.5円 こんにちは=アッサラームアレイコム・マルハバ ありがとう=シュクラン

6月15日 14カ国目、シリア入国。
ワディ・ムーサ(Wadi Musa)→ヨルダンの首都・アンマン(Amman)
前日にバス停で確認したところ、朝7時にアンマン行きのバスが出るとの事だったので、6時半過ぎにバス停に行く。ところがバスはすでにいっぱい。
「これがアンマン行きの最後のバスだから、アカバかワディ・ラムに行ったらどう。」などと言われる。でも朝7時が最終バスな訳がない。昨日出合ったフィンランド人カップルは、午後3時のバスでアンマンに行くと言っていたし。
近くにいたヨルダン人にどこに行くのか尋ねたら「アンマン」と言ったのでちょっと安心。バス停には結構人がいた。
しばらく待っていると何台かバスが来たけれどどれもアンマン行きではなかった。3、4台見送った後に来たバスがアンマン行きだった。ところが私たちがどこ行きのバスか確認している間にすでに満員。バスはどれも15人乗り位の小さなマイクロバスなのですぐにいっぱいになってしまうのだ。行き先はアラビア語でしか書いてないので、私たちにはどのバスがアンマン行きかすぐには分からない。早い者勝ちのバスに乗るには圧倒的に不利だった。
そしてまたしても違う人から「アンマン行きのバスはもうない」と言われる。その人は、近くにいた外国人、私たちを含めて5人に「セルビスタクシーをシェアして行ったらどうか」と持ちかけてきた。バスで行くと1人5JD、セルビスタクシーは1人10JD、との事だった。
バスはいつ来るか分からないし、来たとしても乗れるかどうか分からない。3時間の道のりで10JDは、ちょっと高いと思ったけどタクシーで行くことにした。1人はバスを待つということで、私たちとカナダ人・アメリカ人の4人でタクシーをシェアすることになった。
1時間位走って途中の町のバス停でなぜか運転手が交代し、約3時間で11時半頃アンマンに到着した。
セルビスタクシーは、決まったバス停までしか行ってくれない。ダマスカス行きのバス停は、到着したバス停から5Km位離れていたので、エルサレムに向かうカナダ人のショーンと再びシェアしてタクシーで別のバス停まで行った。

アンマン(Amman)→シリアの首都・ダマスカス(Damascus)
ダマスカス行きのバスは11時と15時の1日2本しか出ていなくて、11時はもう過ぎていて、15時だとシリアビザを持っていない私たちはちょっと危険。ガイドブックに『ビザを取る時、イミグレで日本大使館に連絡して身元照会をしているため時間がかかる』と書いてあったので、大使館が空いている時間に国境を通過したい。と言うことでバスは諦めてセルビスでダマスカスへ行くことにする。どこの国でも言われ続けてきた「ガソリン値上がりのため乗車賃も値上がりした」とここでも言われ1人11JD。セルビスは、4人集まらないと出発しないので40分位待たなければならなかった。
13時過ぎに出発。Tom隣に座った男の子は、英語がしゃべれるシリア人だった。いろんなことを説明してくれたり、運転手との通訳になってくれたりとても親切だった。
国境では、思った以上にすんなりビザが取得できた(どうして事前に取って来なかったの?って聞かれたけど)。1人24$。イミグレにはビザの料金表もあって、恒常的に発給しているみたいだった。どうして国境での取得は困難って書かれているのか不思議なくらいだった。
出国・入国手続き後、再びセルビスに乗ってダマスカスへ。16時位には到着。

一緒にセルビスに乗ってきたシリア人のムハマドは旧市街地の近くに住んでいて、ガイドブックに乗っているパンを焼いている店が家の近くにあるから案内してあげる、と言ってくれたので、ありがたくお願いすることにした。
ワゴン車セルビスでムハマドのマンションまで行き、荷物を置かせてもらった。
ダマスカスの街聖パウロ教会カシューナッツ
ムハマドはマンションの最上階まで連れて行ってくれたので、ダマスカスの街が一望できた。旧市街と奥の方にカシオン山が見える。旧市街地の壁づたいに少し歩いた所に聖パウロ教会(バーブ・キサーン)があり、そこも案内してくれた。旧市街への門が教会になっていて、中はランプや絵画がとてもいい雰囲気を出していた。商店街にてナッツ屋さんを見つけカシューナッツを購入(100g60SP)。この街もナッツを売っている店が多く、ついつい買ってしまう。とってもおいしい。買ったのは奥の方に映っているオレンジ色のチーズ味のカシューナッツで、『ピザポテト』と同じ味付けみたいだった。

ガイドブックに載っていた、かまどのあるパン屋に連れて行ってもらう。
少年とおじさんが生地を手で起用にうすーく伸ばし、丸いまくらのようなものの上において、それをかまどの壁に貼り付ける。
生地はすぐに焼け、それを手ではがして出来上がり。
焼きたては、パリパリの所とモッチリしたところがあって、とてもおいしかった。1枚5SP。
ムハマドの説明によると、これは伝統的なパンで、毎食食べる訳ではないそう。
パンパンパン

ムハマドと別れて、タクシーでホテルに向かう。
予定していたホテルは、バストイレ付きの部屋しか空いてなくて高かった(1,500SP)。
隣のホテルを尋ねたら満室。それから3〜4軒渡り歩いたけれど、満室だったり高かったり・・・。
外見が立派で高そうかな〜と思ったけれど、よく見ると古〜い感じのホテルがあったので訪ねてみる。
ツイン、シャワー・トイレ共同で1泊500SP。ただしシャワーは1回75SP。ここに決定。『ZIAD HOTEL』
ホテルホテル

晩ご飯は近くのお店でファラフェルサンドを食べる。かなりボリュームがあって、@25SP。安い!!おいしい。
その隣のフルーツジュース屋さんでコクテールを飲む。Bigサイズが@50SP。ここのは、イチゴが多めに入っていた。
ファラフェルサンドファラフェルサンドコクテール


6月16日 ダマスカス(Damascus)2日目
ダマスカスは街を歩いているとスイーツ屋さんがいっぱいある。店頭のショーケースの中にミルクプリンのようなものを見つけ、店に入ってみる。
ムハラビィーヤレモンシャーベット左:ムハラビィーヤ(米粉で作ったミルクババロア)上にピスタチオとピーナッツがかかっている。真中の赤いのはチェリー。結構さっぱりしていて美味。35SP。

右:ブーザ(アイスクリーム)→レモンシャーベットを選択。シャーベットといってもねっとりしている。こちらもおいしい。35SP。

街角で人がたかっている店を発見。のぞいてみるとピザ屋だった。ガラスケースに並んでいて注文すると奥のかまどで温めなおしてくれる。
ピザピザチキンのピザ、トマトとチーズのピザ、野菜の入った三角の折込ピザ?
トマトとチーズのピザがとてもおいしかった。
全部で43SP。多分15,15,13SP。やっぱり、安くておいしい店には人が集まる。

ダマスカスの街ポスト左:ダマスカス大学付近からの風景。土色の山の中腹まで家がびっしり。
右:シリアのポスト。

フローズンフローズン朝晩は涼しくて過ごしやすいけれど、日中はとても暑いのでフローズンジュースを飲んで体を冷やすと効果抜群。涼しくなる。日本みたいにカキ氷屋があればいいのになぁ。レモン味とベリー味、@25SP。

ヒジャーズ駅。オスマン帝国時代に造られ、現在は窓口で切符が売られているだけで、電車は乗り入れていない。でも再開発中。
中の装飾がすごくきれい。
ヒジャーズ駅ヒジャーズ駅ヒジャーズ駅

旧市街のスーク・ハミディーエ。ちょっと歩きづらいくらい人がたくさん。アクセサリーや絨毯、民族衣装、アイスクリームやケーキなど様々な店がある。
こことスーク・ミドバド・バシャの2つの大通りだけでなく、路地にも店がたくさん並んでいる。
でも英語が必ずしも通じる訳ではなく、買い物が難しい。私たちは、ヨーロッパのユースなどで使用するためのシーツが欲しかったんだけれど、枕カバーしか出してもらえなかった。
2軒目では、英語が通じたのでシーツを見せてもらうことが出来た。あまり気に入った柄のものがなかったけれど、399SPのところを200SPに値下げしてくれたので、枕カバー2枚とボックスタイプのシーツを2セット購入。
荷物が増えると大変なのでめったに出来ないお買い物が気に入ったものが購入できずに悲しかったけれど、長旅だから仕方ない・・・。ヨーロッパが終わったらサヨナラしてしまうシーツなのでこだわらないことにした。
スーク

トルコアイス?
スークを歩いていたら、やたらとアイスクリームを食べている人が目に入った。すごくおいしそうで、そのアイスクリーム屋さんを探す。
行ってみると、すごく混んでいた。店員さんが次々にアイスクリームを手でちぎってコーンやカップに入れている。その様子を見ていると、びろ〜んとのびて、トルコアイスのよう。上にピスタチオをかけてくれる。
おいしいけれど、これほど流行っているのはちょっと不思議。1個50SPと、決して安い訳でもないのに。
アイスクリームアイスクリームアイスクリーム

ウマイヤドモスク。ウマイヤ朝時代、715年に建てられた歴史のあるモスク。ここは紀元前2000年に聖域とみなされていた区域だそう。
ウマイヤドモスクウマイヤドモスクウマイヤドモスク

旧市街地。と〜っても歴史のありそうな建物が並んでいる。3000年前に建てられた建築物。町全体が世界遺産に登録されている。今にも崩れ落ちそうな建物もちらほら。でもほんとに古くて歴史が感じられ見ごたえ十分。
旧市街旧市街旧市街

左:日本のおかきがところどころで売っている。店員さんが「This is Japanese」と説明してくれる。でもおかきは買わずにピスタチオ100gを50SPで購入。

右:桃のいい香りがして思わず購入。エジプトで見た桃はどれもしなびていたけれど、ここのは新鮮そう。小さめの黄桃を5個買ったら35SPだった。熟していてとても甘く、おいしかった。
おかき桃

サンドイッチサンドイッチショーケースにいくつか惣菜が並んでいる店でサンドイッチを注文。ホブスという大きな薄くて丸いパンにくるくる巻いてくれるのかな、と思ったらこの店はコッペパンみたいなパンに挟んでくれた。
パンの形はコッペパンみたいだったけれど、食感はフランスパンに近い歯ごたえがあった。惣菜を指差して選んだら鉄板で温めなおしてくれ、マヨネーズサラダみたいなものと一緒にパンに挟んでくれた。@50SP。

夜、シリア初のシーシャを吸いに行く。
アップルシーシャとミルクティーを注文。ミルクティーが店員に通じなくて、隣の人の助けを借りて注文。
途中で青年がパンを売りに来た。「いくら?」と聞くと「100SP」。ありえない高さ。「いらない」と言ったら「10SP」に値下がり。
ひとつ買って10SP渡すと、「もう10SPちょうだい」と言う。渡したのが5SPだったのかな?と思って確認してみたら、ちゃんと10SPだった。
それでもまだ「10SPちょうだい」と言ってくる。それを見ていた周りの人達がアラビア語で「おい、ぼったくるのはやめろ」(←想像)と言ってくれた。
なんていい人、シリア人。
マクハマクハマクハ


6月17日 ダマスカス(Damascus)3日目
クネイトラ見学。(1974年イスラエルに爆撃されたゴラン高原東麓にある町で、シリアはイスラエルの残虐行為の記録としてこの爆撃跡を修復しないで公開している。)
ここに行くには、まず内務省クネイトラ事務所で許可証をもらわないといけない。
タクシーで事務所まで行き、パスポートを提出して待つこと約30分、許可証をもらう事ができた。
その待ち時間の間に2人の日本人、2人のアメリカ人も申請にやってきて一緒にクネイトラに向かうことにする。
セルビスでソマリア・バラムケ(バスステーション)へ行き(20分位・10SP)、そこからクネイトラ行きのセルビスに乗換え約1時間でゴラン高原近くのセルビスステーションへ(@30SP)。
そこで許可証を見せ、再びセルビスにて15分位でクネイトラへ(@10SP)。
約1時間の見学時間中セルビスに待っていてもらう料金が1人(1台ではなく)100SPもした!!
係の人がみんなほとんどアラビア語しか話せなかったのでよく分からなかったけれど、そのセルビスは入り口で待っている訳ではなく、私たちを乗せてクネイトラ内を回ってくれた。

左:ゴラン高原のセルビスステーション行きのバスの中で、シリア人のおじさんというかおじいちゃんがピザのようなパンをくれた。
ひとつはマトンが挟んであって、もうひとつはごまペーストが塗ってあった。「シュクラン!」と言って、ありがたく頂いてしまった。

右:途中、バスの車窓からベドウィンのテントが見えた。
パンベドウィンのテント

クネイトラ見学
病院も教会もモスクも学校も家も商店も全てが破壊しつくされていた。
特に病院は壁じゅう銃弾の跡が残っていてすごく生々しい。
病院(外観)病院(中)病院(屋上より)
クネイトラクネイトラクネイトラ

宿の近くの何軒かあるスイーツ店のうちの1軒でアラブ菓子を買う。
写真左のようにどの店も芸術的に山積みされていてすごくきれい。
購入したのは写真右の3つ。左と真中は300SP/Kgで右は450SP/Kg。3つで75SPだった。
左はピーナッツをパイ皮で挟んであってサクッとしている。真中はピスタチオがしっとりした甘〜い生地で挟んである。右はピスタチオがカリカリした細い糸のような生地でできた皮で包んである。
左が一番おいしかった。右のもなかなか。真中はちょっと甘すぎる気がした。シリアではお菓子にピスタチオを多用するらしい。
エジプトで食べたアラブ菓子より断然おいしかった。『シリアはフランスに支配されていた時代があったからお菓子が洗練されている』とどっかに書いてあったような・・・。
スイーツスイーツスイーツ

夕食は宿の近くの『AL NEGMA』というレストランへ。
メニューを見ても全然分からないので、何がお勧めか店員さんに聞いたら厨房へ連れて行ってくれて料理を見せてくれた。
それを指差して、野菜のトマト煮・麦の炊き込みご飯?・ポテトとトマトの料理を注文。これにピクルスとミントが付いてきた。
トマト煮がいちばん一般的な味だった。エジプトのムサカとかボルシチ?見たいな感じかな。
ポテトとトマトの煮込み料理は、マトンのひき肉が独特の風味を出していて、食べなれないせいかちょっと微妙。
麦の炊き込みご飯は、麦の他にも穀物が入っていたみたいだけど、何か分からず。そして、どんな調味料で味付けしてあるかも分からなかった。ナッツとマトンがトッピングしてあった。麦といっても硬いわけではなくわりと食べやすかった。
この3品で534SPだった。3品注文したハズなのに計算書には4品書いてあって『???』な感じだったけど、すべてアラビア語だったので結局分からずじまい。勝手に付いて来たピクルス代かな?
夕食

左:ホテルの窓から見下ろしたマルジェ広場。

右:旧市街の城砦。夜になるとライトアップされていた。
マルジェ広場城壁


6月18日 ダマスカス(Damascus)→パルミラ(Palmyra)
町外れにあるガラージュ・プルマンからデリゾール行きのバスに乗りパルミラへ。約3時間。最新版の歩き方には、115〜125SPって書いてあるけれど、@200SPだった。すごい価格上昇。
バスは、エアコン付きの大型バスでなかなか快適だった。途中、飴や水をサービスしてくれた。
昼頃パルミラのバス停に着きそこからローカルバスに乗り換えて町へ。
『New Tourist Hotel』にチェックインする。
このホテル、情報ノートを見るとかなり前から「客は僕1人だけ」とか「もう3日目だけど誰も来ない」とか書き続けられている。今日も私たち2人だけ。こんなんで経営が成り立っているのか心配。
従業員のサリーは、なんども紅茶を出してくれたり、バス停やファラフェル屋を教えてくれたり、とても親切なのに。
New Tourist HotelNew Tourist Hotel『New Tourist Hotel』
ツイン、温シャワー(バス付き!)・トイレ付き、1泊300SP(350SPから値切って)

パルミラ遺跡のある町タドモールは、ナツメヤシが特産らしい。道を歩いていたらドライデーツを試食させてくれた。ねっとりした甘さがなかなかおいしい。「常温で1年は大丈夫」と言われた。プレーンとアーモンド入りがあった。1Kg300SP。味見だけで満足してしまったので購入しなかった。
写真は、飾り用ドライデーツ。
ナツメヤシ

パルミラ博物館パルミラ博物館宿の情報ノートに「博物館でパルミラ神殿の解説DVDが日本語で見られるのでこれを見てから行くと感動もひとしお」と書いてあったので、見に行く。
ちょっと涼しくなる夕方から遺跡を見に行こうと思っていたので、日中の暑い時間にパルミラ博物館に行く。
事務所で「日本語のDVDが見たい」と言うと入ってすぐホールみたいな所にあるテレビで見させてくれた。
でもそこには椅子がないので立って見なければならなかった。そして残念なことにあまり面白いDVDではなかった。さらに残念なことにそのDVDは40分間もあった。見たい、と言った手前しかたなく40分間立ちっぱなしで全部見た。
その後、館内をぐるっと回った。パルミラ遺跡の一部や小物、民族衣装などが展示してあって、2Fにはミイラも4体展示してあった。

パルミラ遺跡見学
『歩き方』によると、「パルミラは、シリアを代表する観光名所であり、ここを見なければシリアに来たことにならないと言ってしまってもいい」と賞賛されるほどの世界遺産らしい。
そこまで言うほどでもなかったけれど、夕日を浴びてなかなかきれいだった。巨大な敷地とたくさんの柱、遺跡のかけら?などから当時の王の権力は相当だっただろうなぁと思った。
ベル神殿ベル神殿記念門
円形劇場パルミラ遺跡パルミラ遺跡
四面門墓の谷スタンダード神殿からの風景
アラブ城パルミラ遺跡パルミラ遺跡

この町はレストランやファーストフード店が少なく、ダマスカスではそこらじゅうにあったファラフェルサンドの店を見つけるのに苦労した。シュワルマやチキンの店は結構あったけれど、ファラフェルがなかなかなく、人に尋ねてやっと見つけた店は宿のすぐ近くだった。
この店のファラフェルサンドはとにかくボリュームがあった。ホブス(パン)が分厚くて大きい。さらに具もたくさん入れてくれる。
かなり食べ応えがあった。値段は良心的な@15SP。味は普通。
ファラフェルサンドファラフェルサンド


6月19日 パルミラ(Palmyra)→ホムス(Homs)→ハマ(Hama)
クラック・デ・シュバリエ見学
朝7時のバスでホムスに向かう。ハマ行きの直行バスがあると思っていたらなかったので、まずはホムスへ。
そこから『クラック・デ・シュパリエ』というを見に行く。この城は『天空の城ラピュタ』のモデルになったと言われているらしい。
ホムスでミクロバスに乗り、待つことなんと約1時間半。ミクロバスは、いっぱいになるまで発車しないのでとんでもなく待たされてしまった。
やっと動き出したら時速100kmを越える猛スピードで目的地へ向かう。約30分でクラックデシュパリエに到着。ここでもやっぱりガソリン値上がりの影響か25SP(歩き方’07〜08)→50SP。
バックパックをチケット売り場の近くに置かせてもらい、場内を見学した。
クラック・デ・シュバリエクラック・デ・シュバリエクラック・デ・シュバリエからの風景
クラック・デ・シュバリエクラック・デ・シュバリエクラック・デ・シュバリエ
クラック・デ・シュバリエクラック・デ・シュバリエクラック・デ・シュバリエ
城の中は結構広く、見て回るのに2時間ちょっとかかった。壁が分厚いせいか中はひんやりしていて日中でも涼しい。秘密の抜け道があったり、食糧貯蔵庫、大きな釜、礼拝堂、王女の部屋などいろいろあって楽しめる。入り組んでいてちょっと迷路みたい(単に私が方向オンチなだけかもしれないけど・・・)。そして、上の方に登ると景色がとてもいい。
帰りは、城の前に止まっているミクロバスに乗り込んだ。他にも外国人観光客が4人計6人乗っているところで運転手に「1人100SP払えば今すぐ出発することが可能」と持ちかけられる。
他の4人は100SP払うことにしたみたい。私たちもいつ来るか、ほんとに来るか分からない次のミクロバスを待つより100SP払った方がいいかな、と思い同意。行きの倍の値段になってしまった。
それにしてもおかしな話だなぁ。公共の乗り物を簡単に外国人観光客で借り切ってしまって、村人は困らないのかなぁ???村人は午後は街に出かけないのかなぁ???

ホムスからハマ行きのバスは、ミクロバスで同乗していた親切なドイツ人が教えてくれた。
窓口で切符を買うとき「50SP」って言われたけれど、アラビア語の料金表が貼ってあって、ハマまで35SPって書いてあったので2人分で70SP支払ったらすんなり買えた。
窓口を教えてくれたドイツ人も50SPだったって言ってたから、50SPは外国人料金だろう。
バスは、エアコン付きの大型バスで快適だった。水も配ってくれた。ハマまで40分しかかからないけれどもっと乗っていたい位だった。
このバスで近くに座っていたシリア人のおじさんが、ハマに住んでいて市街地まで行くと言うことで、一緒に連れて行ってくれた。
シリアはどの町もバス停と町が離れていて、ちょっと不便。旅行者ではどのミクロバスに乗っていいか分からないので、タクシーを使う羽目になる機会が多い。
その親切なおじさんは、ミクロバス代まで払ってくれた。そして、私たちの宿泊予定の『リヤドホテル』まで案内してくれた。とってもいい人だった。シリア人、いい人がホント多い。
なかなか順調にホテルに着く事ができたけれど、宿泊料金がやっぱり高かった。シャワー・トイレ付きのツインルームが800SPもした。ドミでも(シャワー・トイレ付き)1人250SP。屋上ドミは150SPだったけれど、ちょっときつそうだったのでパス。
隣の『カイロホテル』を訪ねてみる事にした。
カイロホテルは、シャワー・トイレ共同のツインが550SP→500SP。でも私たちが見た部屋は西日がもろに当たって暑そうだった。
もう少し当たってみようかと、カイロホテルのおじさんに近くに安宿がないか尋ねてそこに行ってみた。
ところがその宿は誰一人として英語が全く話せず、意思の疎通が図れなかった。
その宿にいた少年が別のホテルを紹介してくれた。そこは、『リヤド』や『カイロ』よりちょっと汚い感じで外国人はあまり泊まらなそうだった。
ツイン、シャワー・トイレ共同の部屋がいくらか尋ねると『400、もとい500』だって。
同じ値段なら『リヤド』や『カイロ』の方がずっときれいでいい。
その宿にさよならして外に出ると、さっきの少年がもう1軒紹介してくれた。
ホテルは、いかにも高そうな感じだった。思ったとおり、「35$」だって。話にならん。
目の前に「HOTEL」の看板があったので、訪ねてみようと思ったけれど、中に入ると全部アラビア語でどこがホテルか分からず、しかも閉まっている感じだったので断念。
結局、一番きれいな『リヤドホテル』に戻ることにした。
ドミで@250はちょっと高いと思ったけれど、広くて快適そうだし、冷蔵庫もあったのでここに泊まることにする。
リヤドホテルリヤドホテル

左:宿に荷物を置いてすぐにジュースを飲みに行く。リヤドに泊まっていた日本人の女の人においしいジュース屋さんを聞いたら、ストロベーリーバナナシェイクがおいしいと教えてくれた。
バナナシェイクだと25SP、ストロベリーバナナシェイクだと35SPだった。Smallサイズでもけっこうな量があった。格別!と言う訳でもないけど、なかなかおいしかった。

中・右:ハマ名物『ハマロール』。“絶品”と書いてあったので楽しみにしていたんだけど、ちょっぴり期待はずれ?!でも食感も中のクリームも食べたことのない味で、おもしろかった。
私たちが食べたのは、写真中央のもので一皿(1本)30SP。右のものは、同じ宿に泊まっているヒロさんが、ハマで一番という店で買ってきたハマロール。ちょっと味見させてもらったけれど、ナッツが付いている以外は同じ感じ。
ストロベリーバナナシェイクハマロールハマロール

左・中:情報ノートに乗っていたお勧めハンバーガーを食べに行く。
バンズパンがすごくデカイ!パテ・トマト・目玉焼き・フライドポテトをケチャップ・マヨネーズと共に挟んでくれる。
シリアのハンバーガーは、フライドポテトまで挟んでしまうのが特徴?分厚くなったハンバーガーを鉄板に乗せ、ぎゅっとおもしをかけてくれる。
すごく大きなバンズパンだけど、ふんわりしていて柔らかいので結構食べれてしまう。焼いてくれるので表面がカリッとなっておいしい。
Tomいわく、「フライドポテトまで一緒にサンドしてしまうなんて『ねこまんま』みたい」だって。シリア人が効率を重視した結果かな? 1個50SP。

右:デザートの定番、アイスクリーム。ストロベリーとモカ(チョコ入り)どちらもおいしい!そして15SPと安い。
ハンバーガーハンバーガーアイスクリーム



6月20日 ハマ(Hama)2日目
昨日買ったチーズを食べてみる。いろんな所で売っていて気になっていた、紐みたいになってるチーズ。2つで25SP。
ちょっとかじったら、すごくしょっぱかった!食感はモッツアレラチーズ?
初めて買ってみたパンも塩が聞いていて(ごま塩パン?)両方塩塩だった・・・。
チーズチーズパン

左・中:アメリカンチェリー』スークの屋台でおじさんから買う。500g30SP。日本じゃとってもこんな値段じゃ買えない。

右:メロン。1個23SPとこちらも安い!半分に割ってスプーンで『贅沢食い』をする。
さくらんぼアメリカンチェリーメロン

ハマの水車
ハマのみどころ水車。「歩き方」には“現役”って書いてあったけれど、ひとつも回っているのがなかった。川の水が少なすぎて水車まで届いていない。結構前から回っていない感じがした。でも最大で20mある大きな木製の水車は見ごたえがあった。
水車水車水車

アゼム宮殿
観光客は他にいなくて、係のおじさんが鍵を開けながら案内してくれた。
でも英語が出来なかったので、イマイチ意思の疎通が図れなかった・・・。
中の装飾がとてもきれいだった。中には客室やハンマーム(風呂)、壺などの展示スペースがあった。
アゼム宮殿アゼム宮殿アゼム宮殿

城塞跡に登ると今日は金曜で休日だからかピクニックをしている人達がたくさんいた。
入り口近くにいたおじさんたちのグループが「おいで」と声をかけてくれ、アルゼンチン産のマテ茶をご馳走になった。
グラスの中にはお茶っ葉がいっぱいで「どうやって飲むんだろう?」と思ったら、スプーンだと思っていた金色の棒は、ストローだったらしくそれで飲むってことを教えてくれた。
城塞跡おじさんたちマテ茶
休日でのんびりした気分だからか、話しかけてくれる人がとても多く、面白かった。
街では話しかけてくるのはおじさんばかりだったけれど、ここではおばさんたちもとてもフレンドリーだった。
飴をくれて、「日本のお土産はないの?」と聞かれ、日本のコインが欲しいと言ってきた。でもあいにく持ってなかったので、偶然持っていた香港のコインをあげた。
とっても陽気なイタリア人のようなおばちゃんがいて、「わたしも一緒に日本に行きたい」と言っていた。(多分)

大モスク(Great Mosque)
今日は金曜日なのにひっそりとしていた。
金曜日でも時間が違うと人気がないのかな?
入っていいのか分からずに入り口付近でのぞいていたら、おじさんが「おいで、おいで」と手招きしてくれた。
大モスク

左:スークの近くで見つけたスイーツ屋さん。店頭にアイスクリームが並んでいておいしそうだったので購入。選んだ味以外にも何種類もミックスしてくれた。
いろんな味を試してみたい私にはうれしいサービスだった。@15SP。

中・右:今日は金曜日でほとんどの店がお休みだった。スイーツ店だけはいくつも開いている。なのでお昼にデニッシュを食べることにした。左はクリーム入りで、このクリームは『ハマロール』と同じ味がした。甘さ控えめで硬めに炊いたミルククリームと言う感じ。右は胡桃入りでおいしいんだけど、激甘だった。@20SP。
アイスクリームスイーツデニッシュ

夕食は、『アリババ』レストランにて。バーバガヌーグ(ナスのペースト)・フール(空豆のペースト)、ホブス(パン)、サラダ、ファラフェル、漬物で2人で120SP。
ここの店のペーストは、酸味がすごく効いていた(ヨーグルト?)。ファラフェルが赤い空豆?のフライだった。
夕食

エジプト、ペトラ、そしてこのハマで再会したヒロさんにアレッポ石鹸をひとつ分けてもらう。
アレッポはオリーブの産地でそのオリーブから作られたこのアレッポ石鹸を使うと肌がつるつるになるらしい。
アレッポ石鹸


6月21日 ハマ(Hama)3日目
アレッポへ日帰り旅行に行く。行きは“ハズレ”バスに乗ってしまい、ノンエアコン・多停車のマイクロバスだった。帰りは同じ値段(@100SP)でエアコン付き・ノンストップ・水と飴をサービスしてくれる大型バスだったのに。
シリア(ヨルダンも)は、長距離バスがどれも街の外れに到着する。このバスも例外ではなく、「ここはどこ?」と言うような所が終点で、路線バス、ミクロバス(セルビス)を乗り継いで待ちの中心まで行かなければならなかった。
どちらもアラビア語でしか行き先が書いてないし、手を上げて主張しないと止まってくれないので、運転手に行き先を尋ねるのも難しい。
「シタデル(城塞)?」「シタデル?」と何度も何度も聞いてやっとアレッポ城にたどり着くことが出来た。
アレッポ城アレッポ城タマリンドジュース売りのおじさん

左:アレッポのスーク(市場)は、ガイドブックによると「シリア人が『ここにないものはない』と豪語するほど充実していて中東一とのうわさもある」と書いてあるだけあってとても大きかった。

右:暑くてのどが渇いたときに最適な「フローズンジュース」この店は、アップル・オレンジ・ベリーがあった。少し小さめだけど10SPと激安だった。
スーク(市場)フローズンジュース

この街には「石鹸通り」なるものがあって、文字通り石鹸屋さんが並んでいる。
同じアレッポ石鹸でもいろんな種類があって、色も値段も様々。50〜300SP/Kg位かな。日本ではひとつ1,000円で売っているらしい。
アレッポ石鹸アレッポ石鹸アレッポ石鹸

左:昼食は、シリアでは数少ない煮込み料理の店へ。「歩き方」に載っていたんだけど、選んだ料理が悪かったのか、イマイチだった・・・。
なすの煮物、大豆の煮物、ホブス、漬物で100SP。なすのほうはまだ良かったけれど、大豆の方は羊肉のにおいがきつくて正直あまりおいしくなかった。

中・右:食後はバナナミルクシェイク。ミルクが濃くておいしい。@25SP。
昼食ミックスジュースミックスジュース

ハマの町に戻る。今日は土曜日で、昨日(金曜日)のようにほとんどの店がお休みってことはないけれど、半分くらいの店が閉まっている。
ハマの商店街のシャッターは、水車の絵が描かれていた。そういえばバスにも水車が描いてあった。
休日でもたいていのスイーツ店は開いている。スークの入り口でトルコアイス店を見つけ、食べる。ここのは、@15と安かった。ダマスカスのスークで食べた大人気店のものは、50SPもしたのに(少し大きかったけど)。
休日アイスクリームアイスクリーム

一昨日、昨日とひとつも回っていなかった水車が今日は回っていた!!
ますますドブ臭さが倍増していたけれど、やっぱり回っていた方が雰囲気が出る。ギーギー音を立てながらゆっくりと回っていた。
あまり近づきすぎると、風が吹いた時に汚水を撒き散らすので要注意。
水車水車水車

情報ノートで見た、「ハマロール、ハマでNo.1=シリアでNo.1」の店に行く。
1本30SP。前回食べたのよりおいしかった。(気がする・・・)この皮、何で出来ているんだろう?切ると糸みたいに引いて、モチモチしていて、ほんと不思議な皮。中は、そんなに甘くないチーズクリーム?
ハマロールハマロール

この一番店、カウンター越しにハマロールの製作を見ることが出来た。といってももう皮とクリームは出来ていて、くるくる巻く所だけだけど。
ハマロール製作ハマロール製作ハマロール製作

ピザ。注文すると、釜に入れて温めてくれる。1つ6SPと超安だった。オリーブの載ってるのは、おいしかった。赤いのは、トマトソースと思いきやチリソースで、結構スパイシー。茶色いのは、ハーブかスパイスみたいだけど、今まで食べたことのない風味で何か分からなかった。
ピザピザピザ

おいしいスイーツ屋さんに行く。この店は、他店より甘さ控えめでおいしいらしい。
胡桃入りデニッシュ、この店のほうが数倍おいしかった。デニッシュのサクサク具合が良くて、中のフィリングもおいしかった。
ピスタチオのフィリングが挟んである三角のお菓子、と〜ってもおいしかった。サックサク。
もうひとつのナッツが載った四角いお菓子は、土台がシロップ漬けでバターもたっぷりでちょっとくどいかも。
全部で55SPだった。
スイーツスイーツ

夜、Riad Hotelのオーナーの親戚のホームパーティーにヨシさんという日本人の女性が招かれて、そのついでに私たちも誘ってくれた。
車でその親戚の人の家まで連れて行ってくれ、ご馳走になった。ムスリムは、男性と女性が別々に食事をするらしい。私たちは、中庭に設けられたテーブルで男性陣と一緒に食事をした。
親戚の集まりのようで、おじさんとか弟とか息子とか紹介してくれたけれど、10人以上いっぺんに紹介されても何がなんだか分からなかった。
英語が出来る人が2,3人いてたまに訳してくれたけれど、ほとんどがアラビア語。ヨシさんは、6週間位ハマに滞在していて、アラビア語が少し話せるので、和気あいあい。
私たちは、たまに分かる所で笑える程度で、ちょっと大変だった。
料理は、ホブス(パン)、サラダ、バーバガヌーグ(ナスのペースト)、チリとアーモンドのペースト、タヒーナ(ごまのペースト)、フライドポテト、揚げナス、揚げズッキーニが美しく盛り付けられていた。
オールベジだったけれど、すごく豪華な感じがした。デザートにチェリー、メロン、スイカ、スモモ、バナナなどのフルーツが盛りだくさん。
食事の後は、カードゲーム(私たちは見てるだけ)やライフル?で木の実を落としたりして遊んでいた。22時位に始まったそのパーティーは0時過ぎまでつづいた。
ライフルで遊ぶあたり、かなりお金持ちって感じがした。一番えらい?お父さんは、奥さんが3人いて子供が22人もいるそう。日本人の感覚として、一夫多妻制はとても難しそうだけれど、どうなんだろう???全く未知の世界だわ。
宴はまだ続いていたけれど、私たちは、0時半頃引き上げさせてもらった。帰り道、こんな夜中なのに子供が歩いていたり、ピクニック?をしている家族がいたりした。

帰りがけに水車をライトアップされた水車を見に連れて行ってくれた。夜も水車輪回っていて、『ギーギー』音を立てていた。
このへたくそなバイオリンみたいな音、好きな人と嫌いな人と好みが別れる。私の感想、初めはいいと思ったけれどこの近くに住むのはちょっと・・・。
水車


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